株式投資の教科書

米国株高配当投資のすすめ-高配当株投資のメリット・デメリットを考えてみる

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私は高配当株投資と成長株投資の双方をしていますが、今回は投資手法について悩んでいる人や投資初心者に向けて簡単に書いてみました。

今回は高配当株投資に焦点をあてて書いていますが、結論としては投資に時間を割けないなら高配当株投資の比率高めで、成長株投資も少し触るのがよいと考えています。

特に高配当株投資は株主還元の意識が日本よりも断然に高い米国株を中心にした投資をおすすめします。

高配当株投資と成長株投資の大きな違いは?

それではまず、高配当株投資と成長株投資の違いからみていきます。

株式投資を行う上で投資手法を分類する場合、時間軸を異にする手法以外では主に高配当株投資と成長株投資に分けられると思います。

高配当株は、株価の値上がりによる売却益ではなく配当による収益を得ることを主な目的とした投資で、

成長株は反対に配当による収益ではなく企業の成長に伴う株価の値上がりによる売却益を得ることを主な目的とした投資です。

高配当株投資の場合には配当利回りの低下や企業の衰退以外での売却はせず長期間保有することが前提で、成長株投資の場合には投資先企業の成長性次第で保有期間が変動することが主です。

どちらも一長一短ありますが、投資資金の大小や投資家自身の将来の見通し等によって手法は様々で、両者はあまり相容れない存在だといえます。

結局はどちらの投資手法でも個々人によってどちらが良いのかはまったく異なります。

高配当株投資のメリット

高配当株投資のメリットを見ていきましょう。

高配当株のメリット
  1. 値動きの変動率が比較的小さい
  2. 安定的な収益源の確保ができる
  3. 市場全体の下落相場でも結果的に資産を減らしにくい

値動きの変動率が比較的小さい

高配当株として人気のある企業は、その企業の株式保有者の多くが配当を目的とした長期での投資を前提とした投資家が多数を占めています。

そのため短期間での株価変動では株式を手放す投資家が少なく、短期の時間軸でトレードをする投機家が集まりづらい性質を持ち、結果として日中の値動きは比較的小さな動きになります。

またそうした高配当株は電気・ガス等の社会インフラを提供する企業や銀行など主に公共系の安定的な業績の企業が多く、”投機家の好む短期間で大きな値幅変動が見込める材料も少ない”ことも理由として挙げられます。

株価の変動率が低いということは下落相場でも強いということです。

高配当株は社会インフラを提供する会社等に多く、好況不況に拘わらず安定した業績が期待できますし、配当も継続して出し続ける企業が多いです。

そのため、株価の下落は配当利回りの上昇を意味し、普段から高配当株投資家として活動する投資家にとっては”下げ相場は買い相場”で株価下落の強い下支えになるのです。

上昇相場でも成長株に比べて株価が上がりにくいという性質は持ちますが、下落相場での強さは成長株と比べると大きな差で、下がった場合でも反転上昇が速いことが多いです。

何より日々の資産変動が小さく、株価を見て毎日一喜一憂するといったメンタルに負担をかけることがなく日々の生活を過ごせるのが非常に大きなメリットだと思います。

安定的な収益源の確保ができる

短期の時間軸で投資をする人の多くが、「今年1年で1000万円を1500万円にして10年後には1億円にする!」等の目標を持って毎日相場に臨みます。

しかし結果として短期で大きなリターンを得られる人はごく1部で、反対に「1000万円を半年で500万円にした」「人気の急騰株に全額突っ込んで退場した」というパターンのほうが多くみられます。

高配当株投資は”明日の豪遊”を目指すのではなく、日々の小さな生活、将来の生活をより良いものにするための投資で、毎年安定した収益が確保できるため”月収+α”、”年収+α”で将来まで計算して資産形成が可能です。

例えば、手取り40万円で、投資資金1000万円で保有株の平均配当利回りが税抜き3.5%とすると、年間配当金35万円の利益になります。(手元に残るのはココから税金20.315%差引いた額)

これを日々の小遣いその他にプラスしてもよいですし、全額再投資に回してさらなる配当収入を確保することもでき、結果として数10年後には多額の資産も形成することが可能です。

大きな収益として実感するほどの配当金を得るにはそれなりの資金も必要となりますが、給料のように決まった日程で決まった額が安定して手に入るということは、日々の生活にゆとりを持つうえでも、将来設計をする上でも非常に大きなメリットになります。

市場全体の下落相場でも結果的に資産を減らしにくい

連続増配銘柄や安定した配当を長期間行う企業に特に当てはまりますが、下落相場では高配当株式は高配当株式投資家がこぞって買いに回るため、配当のない成長株等と違って一定の水準で支えられる場合が多くあります。

もちろん、全体相場の大きな下落に伴い高配当株でも大きな株価の下落もありますが、株価が下がればれがるほど配当利回りの妙味が増し、多くの買いで支えられます。

下落相場の底をついたときには配当利回りが8~10%というような企業も少なくなく、そういった株価の企業は上昇相場でも非常に人気の株式として買いを集め急上昇していきます。

高配当株投資家の場合、全体相場が好調で株価が高い水準ではなかなか買いませずにキャッシュ比率を高めていることも多く、下落相場時にはそういったキャッシュを利用して短期のトレーダーや成長株投資家が投げる中積極的に買い進めます。そのため上昇相場に転じたときには”高配当株+値上がり益”も手にしている場合が多く、下落相場での株式による資産減少の影響を受けにくいのです。

成長株投資家や短期のトレーダーが好むような、株価を支えるものがない株を持っている場合にはトコトン下落による影響を受けるだけでなく、下がり始めてから空売りに転じ、その後の急上昇等で往復ビンタのダメージを受けて退場する人が後を絶ちません。

長く生き続けることが大事な株式投資において、”如何に下落相場をチャンスに変えられるか”

ここが大事なのです。

高配当株投資のデメリット

次に高配当株投資のデメリットです。

高配当株のデメリット
  1. 値上がりによる売却益(キャピタルゲイン)はあまり望めない
  2. 配当金への税金
  3. 得られるリターンの低さ

値上がりによる売却益(キャピタルゲイン)はあまり望めない

メリットとして株価の変動率が低いことをあげましたが、これは反対に高配当株投資の最大のデメリットの1つにもなります。

高配当株は、”基本的に業績が安定しており、莫大な研究開発等の設備投資に費用がかからない”企業に多くみられます。

例えば公共系企業の場合には同業他社との争いという点も少なく、業績の急上昇もあまり見られません。

AmazonやGoogle等世界をリードするテクノロジーを駆使した企業が毎年莫大な費用をかけて研究開発で争う中、例えばベライゾンやAT&T等の大手通信企業のように毎年安定した利益が見込める企業は最先端テクノロジー企業のように莫大な資金を研究開発に投じて世界をリードする技術を開発するようなことはせず、”毎年安定して株主に配当を出す”という方針で企業経営しています。

こうした企業の場合には値下がりもしにくいですが、そのぶん値上がりもしにくいため、売却時に値上がりによるキャピタルゲインがあまり見込めません。

投資で一番大きな利益が見込めるのがこのキャピタルゲインであるのは間違いないため、辛抱強く保有し続けられないのであれば、これは大きなデメリットとして言えるでしょう。

配当金への課税

売却益に課税がされるように、配当にも同様の課税があります。

そのため単純に計算できる配当利回りでは運用できず、結果的に資金効率ではあまりよくない投資になってしまう場合も少なくありません。

そのため高配当を出すだけの企業ではなく、同時に自社株式買いもして株主への還元をしている企業を探すことが重要になります。

自社株買いを実施すると1株当たり純利益は増加し、株主の保有する株式の価値も増加しますし、その結果株価の上昇にも繋がります。また自社株買いをすることで直接的に株価の上昇にもつなげることができるため、”高配当かつ自社株買いにも積極的な企業”への投資が重要になります。

得られるリターンの低さ

高配当ということは、裏を返せば利益に対して研究開発などの設備投資に資金を投じる必要性が低いということであり、それは結果的に”成長性が低い”ということを示すことにもなります。

成長株の場合には、その見込み通りに企業が成長していけば投資資金の何倍、何十倍ものリターンを得られることもあり、そうした株式を手にできれば高配当株投資よりも遥かに良い効率で資産を増やすことができます。

実際にはそのような本当に成長していく企業を見定めるのが難しいのですが、大きな売却益を見込める投資手法に多くの人々が魅了されるのは致し方ないことです。

高配当株投資は成長株投資と比較した場合のリターンの低さは否めないものの、比較的初心者でも失敗しにくく資産を形成しやすい手法です。

過去の好況不況時の配当実績も簡単に調べられますし、自社株買いの傾向も簡単に把握できます。

”数年後の億万長者”こそ目指せませんが、”将来の金銭的にゆとりを持った生活”をする上では最適な投資手法だと思います。

投資に慣れるまでは高配当株投資での運用方法を学び、慣れてきたら少ない割合で成長株投資にも手を広げてみる。

こうした投資が一番堅実で楽しめる投資だと思います。

米国株で高配当株投資をする理由

私の場合には高配当株投資は主に米国株で運用しています。

米国株は著名な企業はもちろん、多くの企業で日本企業とは異なり株主還元に積極的な方針を打ち出しており、配当利回りの高い企業や自社株買いにも積極的な企業が多く、長期の時間軸で運用していくには日本以上に持ってこいの投資先です。

2017年8月現在で、米国の株価は年初から大きく上昇している中でも大手通信会社のベライゾンやAT&T等は配当利回り5%前後ありますし、世界有数の製薬会社も3%以上の高配当を出す企業があるなど、日本とは比べ物にならないくらいくらいに株主還元に力を入れています。

株式の値上がり益が期待薄な高配当株投資の場合、少しでもリターンを高めるためにはこの”株主還元の意識の高さの違い”は馬鹿にできないものだと思います。

そのため主に米国のダウやS&P500に採用されている企業を中心に長期での投資をしています。

一方で成長株の場合には、米国株だと中小企業の情報はなかなか手に入りませんし、投資判断が難しいため日本株での投資がメインです。

日本株への投資と米国をはじめとした外国企業への投資をバランスよく行っていくことで、将来のために少しでも資産を積み重ねていきたいですね。

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